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市区町村の「地域支援事業」とは



平成18年(2006年)4月の改正介護保険法のスタートにおいて「地域支援事業」が同時に創設されました。

高齢者が地域で自立した日常生活を送れることを目的に、市町村が責任主体となって実施されます。

「地域支援事業」に対しては、介護保険財政の3%を上限に、介護保険制度から費用がまかなわれています。


地域支援事業は現在、

(1)「介護予防事業」:要介護認定で「非該当」になった人が対象
(2)「包括的支援事業」:地域包括支援センターが行う相談業務等
(3)「任意事業」:市町村独自の工夫に基づく事業

の3つに分かれており、その中核となるのが、(1)の「介護予防事業」です。

 


この「介護予防事業」では、高齢者が要支援・要介護状態に陥らないよう、さまざまな支援サービス・情報提供を通じて、介護予防の普及・啓発を行います。


「介護予防」の目的と、介護保険上の位置づけ でも述べたとおり、介護保険のメニューとして受けられる「介護予防サービス」は、あくまで「要介護認定で、要支援者と認定された人」のためのものです。

この認定において、「非該当(自立)」と判定されサービスを受けられない方も、当然でてくることになります。また、そもそも介護保険を利用しない、つまり要介護認定を受けていない方もいます。


しかしそれらの方をほったらかしにしていては、状態が悪化しいずれ要支援・要介護状態になる可能性も高く、やがては地域全体の状況悪化にもつながりかねません。

したがって、このような「非該当(自立)」の高齢者についても、介護予防に対しての意識を高く持っていただき、また地域において長く健康な生活を続けてもらうためにもなんらかの支援が必要...ということで、自治体が主体となって行っているのがこの「介護予防事業」なのです。

 

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さて、この(1)「介護予防事業」の枠内には、平成24年(2012年)の介護保険法改正により、「介護予防・日常生活支援総合事業」が新たに入ってきました。


「介護予防・日常生活支援総合事業」は要支援者向けに生活サービス支援などを行うものですが、これは平成27年(2015年)4月施行の改正介護保険法によって、発展的に「総合事業」へと見直されることになりました。


さて、(1)の介護予防事業は、要介護になるリスクの高い人に向けた「二次予防事業」と、それ以外の人向けの「一次予防事業」というくくりに分かれていましたが、この区分は平成27年(2015年)の法改正で止め、「介護予防・生活支援サービス事業」と「一般介護予防事業」という新たな区分に変更しました。

前者は、要支援1・2の方基本チェックリストによる判定で、要介護リスクが高いと判定された人等に対象が限定されます。これはほぼ、従来の二次予防事業対象者に相当します。


後者は「すべての高齢者」が対象となり、必要に応じて前者に所属する方(要支援者等)でも参加できます。

後者の代表的イメージとしては「介護予防体操教室」「介護予防関連の講演会」などが挙げられます。


単に呼び方を変更したということではなく、「まず高齢者を分類した後に対象別にサービスを提供する」というやり方を止めて、「地域がそれぞれの実情に応じて判断できるよう」、また「地域の住民同士で互いに助けあいながら」、介護予防・生活支援関連の事業をより柔軟に行いやすくする狙いがあるようです。


上記を再整理すると、平成27年4月以降、3年の移行期間を経て、平成30年(2018年)度から完全に以下の様に変わることになります。

現状は「準備が整わないのでまだ1~2年程度、現行の地域支援事業のまま」という市町村がむしろ多数である点にも、ご注意下さい。

【PDF】地域支援事業の充実と介護予防の見直し(厚生労働省老健局)


【法改正前の地域支援事業】

「介護予防事業」(含む「介護予防・日常生活支援総合事業」)
「包括的支援事業」
「任意事業」



【改正法に基づく地域支援事業(平成27~29年度末迄の3年以内に実施)】

「総合事業」介護予防・生活支援サービス事業 + 一般介護予防事業
「包括的支援事業」
「任意事業」


関連して、これからの課題と、地域支援事業の問題点 要支援の一部給付の市町村への移行と、その将来的影響も、併せてお読みください。


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