介護予防 これだけは知っておきたい知識と知恵 の記事一覧





介護保険における、介護予防サービス(予防給付)の概要。




介護予防,介護保険,介護費用2000年にスタートした介護保険制度は、もともとは高齢化が急速に進むなか、医療費の膨張を防ぐ意図のもと設計された制度でした。

しかしながら、当初の想定の倍を超えるスピードで介護サービスの利用者が増加する事態に直面し、介護費用の大幅増を抑制するためにも制度の手直しが必要になりました。



こうして、「介護予防重視の姿勢」を理念のひとつに掲げた介護保険法の改正が、2006年4月に行われました。

これによって、高齢者が要介護状態となることから生じる介護費用の増大を抑制すべく、要介護認定の区分をそれまでの5区分(要介護1~5)から、新しく「要支援1・2」を加えた7区分とすると同時に、「要支援者(認定で要支援1・2に該当した方)」を対象とした「介護予防サービス(予防給付)」が、あらたに提供されることになったのです。

「要支援者」は、要介護状態が軽度であって、状態が重度にならないよう予防に重点を置くことによって対処できる状態、という位置づけになっています。

提供されるサービスも、要支援者用として用意された「予防給付」から支給され、以前から「要介護者」用のサービスメニューとしてある「介護給付」を利用することはできません。


介護予防サービス(予防給付)
の名称は、どれもこれまでの介護給付のサービスの名称の冒頭部分に「介護予防」が付くかたちになっています。

たとえば、介護給付の「訪問介護」が予防給付においては「介護予防訪問介護」になり、同じく「通初介護」であれば予防給付では「介護予防通所介護」になる、といった具合です。


しかし名称が似ていても、介護予防サービス(予防給付)はこれまでの介護給付に比べて異なる点が多く、残念ながらその使い勝手も悪くなっています。
言い換えると、提供されるサービス内容が「介護給付」に比べて、ぐっと軽量化しているわけです。

サービスごとに利用の上限が決められていることから、あるサービスの利用回数を減らした分を他のサービス利用に回す、といったこともできません。

 

介護サービスを提供する側の事業者に対して支払われる予防給付の介護報酬は、「月単位の定額制」となっています。

そのため事業者側としても、採算ラインに乗せるために利用時間や利用回数を制限している実情があります。


その結果、とりわけ要介護認定の更新時において「要介護」から「要支援」へと変更となった利用者は、週あたりの利用できる回数や時間が、それまでと比べ大幅に減ってしまうケースが全国的に出てきています。

このため、要介護認定のやり直しを求めて自治体に「区分変更申請」を求める利用者も増えてきています。



さらには「通初介護」「介護予防通所介護」のように、サービス提供の仕組みや内容面が違う場合もあります。

「通初介護」は、入浴・食事・リハビリなどが主なサービスであるのに対し、「介護予防通所介護」においては「共通的サービス」に加えて、「選択的サービス」の中から利用者がオプションとして運動や栄養にかかわるサービスを選ぶ。)

 

介護保険においては、合計7段階の要介護度別に1ヶ月あたりの利用金額の上限が設定された、サービス利用のための「支給限度額」があります。


介護予防サービス(予防給付)にかかわる1ヶ月あたりの支給限度額は要支援1(49,700円)・要支援2(104,000円)と、要介護1~5の支給限度額(165,800円~358,300円)に比べて、ぐっと少なくなっています。


この上限を超えなければ、介護保険における自己負担割合は1割で済むのですが、もし超えてしまった場合は「超えた分が全額」利用者の自己負担となってしまいます(ただし「介護予防住宅改修費」や「介護予防福祉用具購入費」のように、要介護度別の支給限度額と別枠で支給限度額が決められているサービスも一部あります)。



したがって、介護予防サービスの利用にあたっては、地域包括支援センター「介護予防ケアプラン」を作成してもらうときに、この限度額をオーバーしないよう、利用回数や一回あたりの利用時間も注意して職員とよく相談しながら決めていくことが大切になります。



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